トップページ > 性欲の正体 > 男根期
男根期(エディプス期)は、肛門期に次いで3番目に表れる。
男児においてはペニスがその主役をなし、女児においてはクリトリスがその役割を担う。
ラテン語ではファロスは陽根=勃起した男根を指し、性的な目覚めを意味する。
フロイトによればこの時期の小児性欲の中心は性器(ペニス・クリトリス)である。
子供は自分の器官の性器としての役割を知り(精通がある、自慰をする、など)男女の性的違いに気づいていく。
この気付きには個々人によって、また男児と女児で発達に違いが出てくる。
時期については諸説あるが、おおむね3歳から6歳頃までとされる。
またこの時期にエディプス・コンプレックスが形成される。
男根期はエディプス期とも呼ばれ、重なっているとも考えられるが、この点に関しては論者によっては違いがある。
いずれにしろペニスにリビドーが集中する時期を指していると考えられる。
外性器を持つ男児と内性器を持つ女児とでは、この時期の生育が後天的な性格へ与える影響には差異があるとされる。
女児は男根が無いことに対する違和感を覚え、男児は男根の勃起により性差を自覚する。
そうした自覚から性的好奇心に目覚め、お医者さんごっこなどの行為も見られる。
女児には精通のようなダイナミックな性機能の発現が初潮まで無いこと、性器の勃起の自覚が女児より男児に顕著なため、女児に限って性的な快楽に目覚めることがこの男根期への移行とされることもある。
ただフロイトの研究は男児に偏っていたため、女児の性的発達に関しては研究が深まってはいない。
フロイト自身は女児の患者から得られたペニス羨望や空想研究によって、女児もペニスを持っていて、自身にはペニスがない事を自覚するプロセスがあると主張している。
これが女児の去勢コンプレックスであるが、女児においてペニスに当たるクリトリスに関心が集中している段階として彼は考えているようである。
この男根期にペニスやクリトリスを通して形成されるリビドー(部分欲動)は、エディプスコンプレックスと呼ばれる両親との三角関係によって、去勢されるかされないかの葛藤を経験し、その結果として彼のリビドーは抑圧される。
そして自我や超自我、それにエスが形成されるのである。
男根期に関しての研究はラカンのファルス理論や去勢によって深められている。
【男根期の固着 】
男根期的性格の発現においては男児は母親、もしくは女性の母親的存在に強く魅かれる。
そのまま固着すると、母親、もしくは母性への逸脱した思慕や、年齢の極端に離れた女性への興味関心が固着するとされる。
これはエディプス葛藤への固着と同じものであり、故に神経症のための退行の基礎を作る。
あまりに父親からの男根を「去勢するぞ」というような威喝が強かった場合、そのような経験は去勢不安として残る事になる。
馬恐怖や権威への恐れなど、その恐怖は様々な不安へと転換される事になる。
女児においては三つの段階があり、一つは「自分には男根がないんだ」という事を完全に自覚して、リビドーを強く抑制してしまうようになる。
二つ目は「自分は男なんだ。きっといつかペニスが生えてくるんだ」と男性のようなペニスを追い求めることによって、男性的な力と性格を身に付けるとされている。
三番目はこれがフロイトが適正な成長として考えていたもので、ペニス羨望を「ペニス→うんこ→子供」と転換して、父親の子供が欲しくなり、故に男性を愛する女性になる道である。
これらの男根の去勢具合とペニス羨望の発展のいかんによって、女性の態度は大きく変わり、それが男性的となったり、過度な女性的な性格となって、男根への固着を残すとされている。
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